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還空論 HP「SECRET GAME」の付属ブログです。日記や小説。 ただしここでの小説には、あまり計画性がありません; HPの小説の番外編もあります。
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 愛している。
 そう思った女(ひと)には、既に恋人がいた。
 恋人の名は庚親王。皇太子・灯央親王の弟君だった。
 しかし彼女は灯央様と結婚した。
 何故……?
 だって貴女は今、庚様の御子を身籠ってらっしゃるのでしょう?

 恥知らずな人だ。

 違う。
 悪いのは弟の恋人だと知りつつも奪った灯央様だ。

 悪いのは庚様だろう?
 だってあの人は、もう1人恋人がいた。

 可哀そうな優佳様。
 私が殺してあげましょうか。
 死ねば自由になれる。
 死は全てからの解放だ。
 民に“死”を与えてあげる。

 それこそが善き王だろう?

 世間では“狂王”だと、噂されるだろうけど。



 斎は目を覚ました。
 「ここは……地下牢?」
 そう呟くと、重々しい声が返ってくる。
 「いかにも」
 「庚様……!」
 「斎。お前の望みは、狂王か」
 斎はゆっくりと頷いた。
 庚は苦笑する。
 「私では駄目か」
 「庚様は、灯央様以上の狂王にはなれません」

 民は知らない。
 夢のような幸せな国を作るために、灯央様が犠牲にした数多くのものを。
 民は知らない。
 平和に慣れ過ぎたこの黄凱は、近いうちに侵略されていただろうということを。
 庚様が突然民を徴兵し鍛え始めたのは、何よりも民を守るため。
 税を上げたのもそのためだ。
 十分に作物が採れる今だからこそ、宮殿で食物を管理するために。
 民に反乱を起こさせたのも、民が平和な夢から覚めるように。

 「貴方は……優佳様を欲して灯央様を殺したわけではなかった」
 「何を言う。私は優佳が目的だった」
 「灯央様から民を守るために――」
 「違う。兄上は善王だったと、皆そう信じているではないか」
 「では何故、優佳様を殺した私をこうして生かしているのですか」
 「―――…」
 庚は何も答えず、黙って地下牢から出て行った。
 「翏様をどこかへ連れて行ったのは、優佳様から翏様を守るため……?」

 優佳様は翏様を煩わしく思っていた。
 それを庚様は知っていた。

 「貴方は狂王になど、なれやしない」

 貴方は狂王を演じているだけだ。



 優佳の体はまだ後宮のベッドの上に寝かせたままだった。
 その周りを女官たちが涙を流しながら囲っている。
 庚は優佳の体に近づき、そっとその頬に触れた。
 「綺麗だ……」
 傾国の美女だと、噂されるだけのことはある。
 いくつ年を重ねても変わらない美しさ。
 「本望だろう? 美しいまま逝けて……」

 私は、貴女が欲しかった。
 兄上に渡してしまったことを、心の底から後悔していた。
 欲しくて欲しくて、ついに私はクーデターを起こした。

 それも真実には変わらない。

 人々は言うだろう。
 善帝・灯央を弑し奉った私を、税を引き上げた私を、戦争のために賦役を課した私を、

 とんでもない悪王だ、と。

 それならそれでいいんだ。
 灯央という善帝がいたことを、人々が支えとして生きていけるのなら。
 兄上は善帝だったと、人々に信じさせ続けていく方がいい。
 実際兄上は善き皇帝だった。
 多くの民にとっては。
 兄上はいちばんに民や国のことを考えていたのだから。
 民や国のためにどうすべきかいつだって考えていたのだから。

 ただ私は納得がいかなかった。

 “1の犠牲で100を救う”
 兄上が選んだこの方法に、どうしても納得がいかなかった。
 ではその1の犠牲になった者たちは?
 罪などないはずなのに、罪をでっちあげられ、処刑という名目で兄上に殺されていった者たちは?
 人々は知らない。
 彼らに罪がなかったことを、人々は知らない。
 そればかりか兄上を褒め称える。
 さすがは灯央様、どんな小さな悪も見逃さない。なんて立派な皇帝だろう、と。
 領地を治める役人や貴族は兄上に悪事がばれることを恐れ、誠意をもって領地を治めようとする。
 これが、恐怖政治以外のなんだと言えよう。
 見せしめとしている者たちに罪がない分、恐怖政治よりも性質(たち)が悪い…!

 多くの民にとっては確かに善帝だった。

 しかし民は皆犠牲(いけにえ)となる可能性を秘めている。

 国を守るためなら、何をやってもいいのか。
 命の重さを、数で計りきれるのか。
 ――兄上、御自分の手で平和な国が築けて満足ですか。
 周辺諸国がこの国を狙っていることぐらい、ご存じだったはずでしょう。
 なのに貴方は何もしない。
 戦争をすれば民を傷つけるからと言って、何もしようとはしない。
 抵抗しなければどっち道滅ぶだけだと何故気付かない…!?

 民に優しくしているのではない。
 兄上は民を甘やかし、堕落させているだけだ。

 私は敢えてこう言おう。

 自分たちの国は、自分たちの手で守れ、と。

 「すまない、優佳……」
 兄上を善帝だと信じさせたままでクーデターを起こすには、私の目的が貴女だと示す他無かった。
 私は貴女をも利用した。
 でも、それでも信じて欲しい。

 私の気持ちに、嘘偽りなどなかった。

 貴女を愛しているという気持ちは嘘ではない。

 「まさか……斎がこんなことをするとは」
 恨むなら私を恨め、優佳。
 斎のことをよく知りながら、彼を止められなかった私の責任だ。

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ぱちぱちと拍手ありがとうございます!
昨日はいつもよりたくさんいただき、とても嬉しいです。
普段もきちんと確認していますよ^^

最近の冷え込みは……春がやって来たとは思えませんね><。
皆様風邪には十分お気をつけ下さい!
ああ……というか、そろそろ花粉症の季節がやって来る~;;
天敵です。本当に辛いです。
針葉樹林に囲まれて育った所為か物心ついたときには既に花粉症でした。
杉花粉に檜花粉ー!
セイタカアワダチソウもちょっと。
沖縄の友だちが花粉症という存在を知りませんでした。
沖縄行きたいー!!

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夢に石町志朧が出てきた…。
なんてこった!
夢の中でごく当たり前のように「石町!」と呼んだ自分に、起きてからものすごい違和感を覚えました。
内容は全然覚えてなくて勿体ない><。

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