還空論
HP「SECRET GAME」の付属ブログです。日記や小説。
ただしここでの小説には、あまり計画性がありません; HPの小説の番外編もあります。
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半分は本編からのコピーですみません^^;
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翌日翡月は倒れた。
――幸せだったはずなのに。
戦争も終わって、その後の調整も終わりかけてて、もう少ししたら、もっと余裕を持って生活できるだろうって、そう思っていた。
レシルはベッドで横になっている翡月の傍に座った。膝の上には月華もいる。
弱々しい息が悲しかった。
「翡月…。私を置いて、逝かないでくれ…!」
必死に願った。
しかし翡月は残酷な言葉を口にする。
「忘れて」
「何を言う!!」
「私が死んだら、私のことなんて忘れて」
レシルは思わず激昂した。
「できない! できるわけがないっ!」
突然のことに月華が不安げにレシルを見る。
翡月は弱々しい手で月華の手を取り微笑んだ。
そしてまた視線をレシルに移す。
「でも貴方は、忘れなければならない…。私たち人間の10倍以上もの年月を生きる貴方たちにとっては、私と過ごした日々なんて――ほんの一握りの時間だったでしょう?」
レシルは冷静になろうとゆっくりと息を吐いた。
「――確かにそうだよ。そうだけど!」
「だから貴方は、私のことを忘れて…そして今度は、生涯を共に生きることができる人を、見つけなきゃいけない――」
泣きそうだ。
そう自覚している自分にレシルは笑った。
父が死んだ時には涙など流さなかった。
「お前以上の……人なんていない!!」
「ありがとう…。嬉しい。…本当に、嬉しい…」
貴方に愛されて、幸せだった――。
「たった十数年だよ」
葬儀の場で、レシルは小声で月辰に言った。
「レシルがこの城に来てから?」
「ああ、そうだ。私には婚約者がいてね。嫌だとまるで駄々をこねるようにこの天界へとやって来た」
そして翡月に出会った。
あまりにも衝撃的な、出会い。
自分の人生が変わっただろう出会い。
彼女が自分より先に死ぬことなど分かっていた。
それでも数十年を共に過ごして、最期まで一緒にいて。
そうすることを、願っていた。
まさか別れがこんなにも早いなんて思わなかった。
「私も、死にたい…」
「レシル、それはっ」
月辰が引きとめるようにレシルの腕を握る。
それでもレシルは翡月の棺の前に立った。
「お前の後を追って、死にたい…」
「父上?」
レシルははっとして、自分の手の先にいる娘を見た。
「父上も、どこかに行っちゃうの?」
「…………行かない。行かないよ」
本当は、死にたい。
それでも、お前が残してくれた月華が死ぬまでは。
いや、きっとその後も。
月華の子どもや、そのまた子どもも。
お前の一族が続く限り――。
私は見届け続けよう。
この命が果てるまで。
そうしてお前も見届けて欲しい。
――私がどんな王になるのか、をね。
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翌日翡月は倒れた。
――幸せだったはずなのに。
戦争も終わって、その後の調整も終わりかけてて、もう少ししたら、もっと余裕を持って生活できるだろうって、そう思っていた。
レシルはベッドで横になっている翡月の傍に座った。膝の上には月華もいる。
弱々しい息が悲しかった。
「翡月…。私を置いて、逝かないでくれ…!」
必死に願った。
しかし翡月は残酷な言葉を口にする。
「忘れて」
「何を言う!!」
「私が死んだら、私のことなんて忘れて」
レシルは思わず激昂した。
「できない! できるわけがないっ!」
突然のことに月華が不安げにレシルを見る。
翡月は弱々しい手で月華の手を取り微笑んだ。
そしてまた視線をレシルに移す。
「でも貴方は、忘れなければならない…。私たち人間の10倍以上もの年月を生きる貴方たちにとっては、私と過ごした日々なんて――ほんの一握りの時間だったでしょう?」
レシルは冷静になろうとゆっくりと息を吐いた。
「――確かにそうだよ。そうだけど!」
「だから貴方は、私のことを忘れて…そして今度は、生涯を共に生きることができる人を、見つけなきゃいけない――」
泣きそうだ。
そう自覚している自分にレシルは笑った。
父が死んだ時には涙など流さなかった。
「お前以上の……人なんていない!!」
「ありがとう…。嬉しい。…本当に、嬉しい…」
貴方に愛されて、幸せだった――。
「たった十数年だよ」
葬儀の場で、レシルは小声で月辰に言った。
「レシルがこの城に来てから?」
「ああ、そうだ。私には婚約者がいてね。嫌だとまるで駄々をこねるようにこの天界へとやって来た」
そして翡月に出会った。
あまりにも衝撃的な、出会い。
自分の人生が変わっただろう出会い。
彼女が自分より先に死ぬことなど分かっていた。
それでも数十年を共に過ごして、最期まで一緒にいて。
そうすることを、願っていた。
まさか別れがこんなにも早いなんて思わなかった。
「私も、死にたい…」
「レシル、それはっ」
月辰が引きとめるようにレシルの腕を握る。
それでもレシルは翡月の棺の前に立った。
「お前の後を追って、死にたい…」
「父上?」
レシルははっとして、自分の手の先にいる娘を見た。
「父上も、どこかに行っちゃうの?」
「…………行かない。行かないよ」
本当は、死にたい。
それでも、お前が残してくれた月華が死ぬまでは。
いや、きっとその後も。
月華の子どもや、そのまた子どもも。
お前の一族が続く限り――。
私は見届け続けよう。
この命が果てるまで。
そうしてお前も見届けて欲しい。
――私がどんな王になるのか、をね。
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