還空論
HP「SECRET GAME」の付属ブログです。日記や小説。
ただしここでの小説には、あまり計画性がありません; HPの小説の番外編もあります。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
愬、聞いて。覚えていて、この名前。
貴方のお父さんはね、私の愛する人はね、自分の弟に殺されたの。
斎っていうの。
私と貴方をこの町に送ったのもその男。
斎っていうのよ。覚えておいてね。
私が死んでも、覚えていてね。
「会いたかった、本当に。斎――いや、叔父さん」
斎は目を瞠る。わずかに扉から漏れでてくる光と、愬の持つランプの光しかない薄暗い中で、愬の顔を見ようと格子に近づいた。
「兄さん――」
「違うだろ。お前の“兄さん”はお前が殺したんだろ。ていうかお前なんで牢屋になんか入ってるわけ? 宰相なんだろ? また誰か人でも殺した? お前おかしいらしいもんな」
「兄さん、じゃない。愬……?」
「俺のこと覚えてた? 見違えただろ。なんせ俺、もうとっくに立派な大人だぜ」
「私に復讐をしに?」
愬は眉をひそめる。
「復讐? どうして」
「父親を殺した」
「そして母さんはお前を呪いながら死んだ」
「やはり復讐を」
「違う。俺はただ確認しに来ただけだ。お前の顔をさ。母さんが死に際に言ったんだ、お前のことを覚えてろって。でも俺、小さかったから、覚えていようと思っても、顔が薄らいで、お前がどんな奴だったかなんて、覚えていられなくて――」
愬は格子を掴む。ぐっと手に力を込めた。
「しっかり胸に刻むとするよ。お前のその、顔をさ」
「愬……」
「もうすぐこの宮殿は落ちる。お前はもしかしたら死ぬかもしれないな」
「庚様は……?」
「皇帝・庚の処遇を決めるのは、綸の仕事になるだろう。俺は分かんねーや」
「綸……様――」
庚様、お待ちください。
綸様のことは私にお任せ下さい。
「そう、だ……私が綸様を、烟梓の町に……」
それは一体何のためだった?
――生きて下さい、綸様。
生き伸びていつか。
いつか、貴方が、庚様を――。
「思い出した……だから私は。――綸様は来て下さった! 私があの時願った通りに!」
貴方が庚様を、殺してあげて下さい。
しばらくの沈黙の後、庚は剣を抜いた。
「叔父上…?」
「答えろ、綸。本当にお前がこの軍を連れて来たのかどうか。紅雪に黄凱を売ったのかどうか!」
俺は答える。
「黄凱を思うのは俺だって同じだ!!」
「では剣を構えろ」
「何故ですか!」
「黄凱を思うのならば、愚王たる私を討て!」
「貴方は愚王ではない!」
何故討たなければならない。目の前にいるこの人は、立派な皇帝であると言えるのに。
誰よりも先を見据え、国のために、実の兄すらも殺す覚悟を、己の身と心を引き裂いてまで行えるこの人を、どうして俺が討たねばならない。
愚かなのは庚ではない、俺だ。何も知らずに庚を恨んできた俺だ。
討てるわけがない。俺にはもう討とうとする気持ちなど微塵もない。
剣を構えられるはずがない。俺がひたすらに剣の腕を磨いて強くなってきたのは、庚を殺すためではない。黄凱を守るためだ。庚は黄凱に必要な人だ。剣を向けるなどあってはならない。
「貴方に向ける刃など、ありません」
ふと目の端に煙が見えた。
「何……? 宮殿が燃えている……?」
庚もはっとしてその方向を見る。
「燃えている……!」
大量の煙が空へと舞い上がっている。
詩紀たちが焼き討ちを?
確か詩紀の家は父の手によって焼かれたと言っていた。
その復讐のために?
いや、詩紀の目標は家の再興であり、国を潰す気はないと言っていた。
ここまでする必要はない。
では紅雪軍には別動隊が?
「叔父上! 兵を――」
言いかけてから気付く。
兵を引かせられるわけがない。
黄凱は小国だ。兵の数なんてたかが知れている。この場から少しでも兵を減らせば、今目の前にいる紅雪軍に対抗できない。
「貞興、馬を!」
庚が叫んだ。その声に反応してすぐに貞興が馬を連れてくる。
「綸、黄凱を思っているという言葉に偽りがないのなら、この場を任せていいか」
「俺も行きます!」
「では貞興。お前に任せる。そして綸にも馬を」
貴方のお父さんはね、私の愛する人はね、自分の弟に殺されたの。
斎っていうの。
私と貴方をこの町に送ったのもその男。
斎っていうのよ。覚えておいてね。
私が死んでも、覚えていてね。
「会いたかった、本当に。斎――いや、叔父さん」
斎は目を瞠る。わずかに扉から漏れでてくる光と、愬の持つランプの光しかない薄暗い中で、愬の顔を見ようと格子に近づいた。
「兄さん――」
「違うだろ。お前の“兄さん”はお前が殺したんだろ。ていうかお前なんで牢屋になんか入ってるわけ? 宰相なんだろ? また誰か人でも殺した? お前おかしいらしいもんな」
「兄さん、じゃない。愬……?」
「俺のこと覚えてた? 見違えただろ。なんせ俺、もうとっくに立派な大人だぜ」
「私に復讐をしに?」
愬は眉をひそめる。
「復讐? どうして」
「父親を殺した」
「そして母さんはお前を呪いながら死んだ」
「やはり復讐を」
「違う。俺はただ確認しに来ただけだ。お前の顔をさ。母さんが死に際に言ったんだ、お前のことを覚えてろって。でも俺、小さかったから、覚えていようと思っても、顔が薄らいで、お前がどんな奴だったかなんて、覚えていられなくて――」
愬は格子を掴む。ぐっと手に力を込めた。
「しっかり胸に刻むとするよ。お前のその、顔をさ」
「愬……」
「もうすぐこの宮殿は落ちる。お前はもしかしたら死ぬかもしれないな」
「庚様は……?」
「皇帝・庚の処遇を決めるのは、綸の仕事になるだろう。俺は分かんねーや」
「綸……様――」
庚様、お待ちください。
綸様のことは私にお任せ下さい。
「そう、だ……私が綸様を、烟梓の町に……」
それは一体何のためだった?
――生きて下さい、綸様。
生き伸びていつか。
いつか、貴方が、庚様を――。
「思い出した……だから私は。――綸様は来て下さった! 私があの時願った通りに!」
貴方が庚様を、殺してあげて下さい。
しばらくの沈黙の後、庚は剣を抜いた。
「叔父上…?」
「答えろ、綸。本当にお前がこの軍を連れて来たのかどうか。紅雪に黄凱を売ったのかどうか!」
俺は答える。
「黄凱を思うのは俺だって同じだ!!」
「では剣を構えろ」
「何故ですか!」
「黄凱を思うのならば、愚王たる私を討て!」
「貴方は愚王ではない!」
何故討たなければならない。目の前にいるこの人は、立派な皇帝であると言えるのに。
誰よりも先を見据え、国のために、実の兄すらも殺す覚悟を、己の身と心を引き裂いてまで行えるこの人を、どうして俺が討たねばならない。
愚かなのは庚ではない、俺だ。何も知らずに庚を恨んできた俺だ。
討てるわけがない。俺にはもう討とうとする気持ちなど微塵もない。
剣を構えられるはずがない。俺がひたすらに剣の腕を磨いて強くなってきたのは、庚を殺すためではない。黄凱を守るためだ。庚は黄凱に必要な人だ。剣を向けるなどあってはならない。
「貴方に向ける刃など、ありません」
ふと目の端に煙が見えた。
「何……? 宮殿が燃えている……?」
庚もはっとしてその方向を見る。
「燃えている……!」
大量の煙が空へと舞い上がっている。
詩紀たちが焼き討ちを?
確か詩紀の家は父の手によって焼かれたと言っていた。
その復讐のために?
いや、詩紀の目標は家の再興であり、国を潰す気はないと言っていた。
ここまでする必要はない。
では紅雪軍には別動隊が?
「叔父上! 兵を――」
言いかけてから気付く。
兵を引かせられるわけがない。
黄凱は小国だ。兵の数なんてたかが知れている。この場から少しでも兵を減らせば、今目の前にいる紅雪軍に対抗できない。
「貞興、馬を!」
庚が叫んだ。その声に反応してすぐに貞興が馬を連れてくる。
「綸、黄凱を思っているという言葉に偽りがないのなら、この場を任せていいか」
「俺も行きます!」
「では貞興。お前に任せる。そして綸にも馬を」
PR
明日はお休みなので、朝から歯医者に行ってぐだーっと過ごす予定です^^
しかし……新しくバイトで補充された大学生たちを、何故私1人で面倒を見るのか謎。
これじゃあ私だけ忙しいままじゃないか。
指導係なんて損ばかりだ><。っていうか堂々と押し付けやがってこのやろー><。
ついつい「適当にやってればなんとかなるよ☆」なんて言っちゃいそうになるのをこらえてます。笑”
ていうか自分が使った部屋を軽く掃除するんですが、モップを絞る道具を見て呆然と突っ立ってるって一体何なんだろう。私だってそこで働き始めて初めて見た道具だったけど、見れば使い方ぐらい分かったよ。
分かんなきゃいろいろ触ってみればいいでしょう。別にスイッチ1つでどうにかなる機械じゃないんだから。せめて突っ立ってるだけってのは一体何なの。分からない問題があったら調べもしないで呆然としている生徒と変わらないじゃない。
そんなところ見ると「役に立ちそうにないなぁ」という印象はついてしまいます。せめて何かしら動いて欲しい。すぐ様聞きに来てくれた方が時間の無駄にならないし。こっちはね、自分の仕事しながら「あれ、モップ絞りに行ったきり帰って来ないなぁ」なんて一応心配してるんですよ。
動けない時点でマイナス点だなぁ。
彼らは一応試用期間。本採用かどうかは……どうだろう。笑”
なんていろいろ最近少しのことで「あーもう!」と叫びたくなりますが。笑”
私には珍しいことです。
とりあえず明日は休みだー!^^(書いているうちに今日になったけど)
しかし……新しくバイトで補充された大学生たちを、何故私1人で面倒を見るのか謎。
これじゃあ私だけ忙しいままじゃないか。
指導係なんて損ばかりだ><。っていうか堂々と押し付けやがってこのやろー><。
ついつい「適当にやってればなんとかなるよ☆」なんて言っちゃいそうになるのをこらえてます。笑”
ていうか自分が使った部屋を軽く掃除するんですが、モップを絞る道具を見て呆然と突っ立ってるって一体何なんだろう。私だってそこで働き始めて初めて見た道具だったけど、見れば使い方ぐらい分かったよ。
分かんなきゃいろいろ触ってみればいいでしょう。別にスイッチ1つでどうにかなる機械じゃないんだから。せめて突っ立ってるだけってのは一体何なの。分からない問題があったら調べもしないで呆然としている生徒と変わらないじゃない。
そんなところ見ると「役に立ちそうにないなぁ」という印象はついてしまいます。せめて何かしら動いて欲しい。すぐ様聞きに来てくれた方が時間の無駄にならないし。こっちはね、自分の仕事しながら「あれ、モップ絞りに行ったきり帰って来ないなぁ」なんて一応心配してるんですよ。
動けない時点でマイナス点だなぁ。
彼らは一応試用期間。本採用かどうかは……どうだろう。笑”
なんていろいろ最近少しのことで「あーもう!」と叫びたくなりますが。笑”
私には珍しいことです。
とりあえず明日は休みだー!^^(書いているうちに今日になったけど)
カレンダー
カテゴリー
最新記事
最新コメント
ブログ内検索