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還空論 HP「SECRET GAME」の付属ブログです。日記や小説。 ただしここでの小説には、あまり計画性がありません; HPの小説の番外編もあります。
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暑いけれど、扇風機をつけると寒い。
でもつけないと暑い。
ちょうどいい感じになりたい…!
ということで扇風機をつけて毛布にくるまっています。
風を直接当てずに部屋中の空気を回すようにしてはいるんだけど…ああ(´□`。)
中学生の子たちに風邪がはやっています。
冷房の効きすぎに要注意ですね!!

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 雑踏の中でたまたま聞こえた声。
 聞こえるくらいなのだからどこか近くにいるのだろう。体調不良のためあまり神経が働かないが、側にいることは確かだ。
 紫音は立ちあがった。
 それだけの動作なのに嫌に胸に痛みが響く。
 目線だけで逃げ込みそうな場所を探した。
 信号待ちの人ごみがある。
 「そこまで……走るんだ…」
 自分の体を奮い立たせるように呟いた。そうでもしなければ、とてもじゃないが足が動かない。
 力が入らない。
 耳を荒い息使いの音が支配する。

 「音巴くん……?」

 目の前を歩いていたカップルが立ち止まった。
 女の方が紫音に駆け寄る。
 「やっぱり音巴くんだ。……どうしたの? 顔色が悪いよ」
 男の方も寄ってきた。
 「まじで音巴じゃん。お前急に学校来なくなって何やって――そりゃ。紫音が死んだのは…ショックだろうけどさ、皆さ――ちょ…大丈夫か?」
 「音巴くんっ」
 「そうだ……音巴が、心配している…」
 紫音は呟く。
 「どういう……?」
 そして走り出した。
 周りに潜んでいた2人の人間がそれを追う。
 「何……?」
 男の方は咄嗟に携帯を取り出した。
 素早くメールを打ち、自分も紫音を追いかけた。



 「協力ありがとう」
 連城さんがそんなことを言ったから、まるで実験台にでもなったみたいで俺は苦笑した。
 「検査結果はまた後ほど、ね」
 「そういえば羽鳥は?」
 「羽鳥くんも戸隠さんと一緒に紫音くんを探しに行ったよ。君たちはまだここで待ってて」

 待ってることしか、俺にできることはないのか。

 皆動いてくれているのに。
 戸隠さん、羽鳥。
 そして相原さん、昭。

 「やっぱり、駄目だ」
 俺は静かに言った。
 近くにいた07が答える。
 「お前もそう思うか?」
 「浅木に…会うんだ。もう1度。逃げるんじゃなくて。向こうが俺たちを殺す気でも! こうやって人に守ってもらうばかりじゃきっと、意味がないことなんだ」

 だからお前たちは“革命”を起こしたんだろ?

 普通に生きる、自由を得るために。

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 俺は不安になって07を見た。
 紫音が拒絶を示すのなら、彼だってそうだろうと思ったからだ。
 しかし07は至って冷静で、シオンを追いかけることもなかった。
 「仕方がないな、あいつは。昔から嫌に達観している時もあれば、感情に任せて飛び出すこともある」
 07が言った。
 「クローンでも…俺や07とは違うんだな」
 「遺伝子は同じでも、環境が違えば性格も違うってことかもしれない」
 「環境…? でもお前たちは同じ所で――」
 「いや、まあ……帰る場所は同じだが、教育はそれぞれ違う人間が違う場所で行った。それに同じ所で育つから同じ性格というのなら、世の中の一卵性の双子はそうなるな」
 育った場所は違うのか。
 だから俺も含めたクローンの皆は、話し方や考え方が違うのだと納得した。
 「紫音、頭を冷やしてくるって言ってたけど……」
 「あいつが戻ってくるのを待つか、探しに行くか」
 聞いていた戸隠さんがため息をついた。
 「お前たちは外に出るな。俺が探す」



 『待てよ! 04をどこに連れて行く気だよ!』

 『返せ! 仲間を返せ!』


 ――会いたいなら会わせてあげようか?

 死体でも、いいなら。


 『浅木……!!』


 連れて行かれた仲間たち。
 浅木たちが奪っていって、帰ってくることはなかった。
 検査だとか言っていたけど、何のためのものかも俺たちには知らせてくれなかった。

 「ずっとずっと、悪い人じゃないって思っていたんだ」
 寧ろ紫音は浅木のことが好きだった。――本物の紫音がそうであったように。
 なのにいつの頃からか、崩れ始めてしまった。
 好きだったから、余計裏切られた気分で。
 「おじいさん、おばあさん……」
 自分を育ててくれた老夫婦のことを思い出す。
 崩れ始めた頃から、会いに行くことができなくなった。

 紫音は気がつけば人通りの多い街中へと来ていた。
 大分歩いたようだ。

 ……病院に戻らないと、音巴たちが心配している。

 息も上がっていた。
 休憩しようと近くにあったベンチに座る。
 「何……これ」

 ただ歩いていただけじゃないか。
 これくらいの運動、今までは普通にできていた。

 「体が、おかしい……?」

 自覚した途端、激しく鼓動が波打つ。
 心臓が痛くなった。
 全身の酸素が足りていない気がする。
 ふと紫音の耳に声が届いた。

 「発見しました。ナンバーは分かりません」

 見つかった……!

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